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いただきます ごちそうさま

日常誰でも使っている、「いただきます」と「ごちそうさま」。

食卓で同席した人が「ごちそうさま!」って言ったら何て返すのが一番自然かなあ、と、疑問に思ったので調べてみたら、存外面白い結果でした。

まず「頂きます」

これには返す言葉がありません。理由は後述。

次に「ご馳走様」

これは食事の提供者のみ「お粗末さまでした」と返し、一緒の食事を摂っている他の人は返す言葉がありません。

「いや、ウチではこう言うよ」ってあるでしょうけど、それはまあ今は置いといてください。

では解説。

頂きますは「命を頂きます」で、食べる人が、今から食べる肉や野菜に感謝を申し述べる行為らしいです。

ただ、食卓では食べ始めるタイミングもマナーですから、その場をリードしている人。家庭内なら、食事を作った人か、お父さんお母さんあたりが、「召し上がれ」とか「おあがりなさい」とか声をかけて、それに応じて「頂きます」とやるのが自然なようです。

ご馳走様は読んで字の如く、走り回ったことへの感謝の表現です。

走り回ったってのは、要は料理してくれた人のこと。あちこち行って材料用意して、調理も忙しかったでしょうに、感謝します、と、いうことです。なので、「ご馳走様でした」と、どなたかが言ったら、料理をした人か食事の用意を指示した人が謙遜の姿勢で「お粗末さまでした」と応えるわけです。走り回ってない(調理に関わっていない)人が、どういたしまして的なこと言ったら何かカッコ悪いですよね。

と、成り立ちのようなものを書きましたが、だからそれ以外は間違っているよと言いたいわけじゃありません。答えちゃダメなんてとんでもない。

「元々は。」というだけです。

「いただきます」に「よろしゅうおあがり」と応じたり、「ごちそうさん」に「美味しかった?」と返す。そういう、習慣になってきたことこそ文化だと思うし、そういう気配りを交わすことって美しいですよね。

ちょっと前にネットで、「牛丼屋でごちそうさまって言うやつバカなの?」で論争があったのを見ましたが、「おかげで命をいただきました、用意してくれてありがとう」という感謝が、金が絡んだから、さも店員の行動がチャラになるような理解のほうが不自然だと思います。

家庭で無償提供(実際は家計から払っているわけですが)にだけ感謝を述べるのでは、それこそお金に感謝を述べているだけじゃないですか。

外国には、この、いただきます、ごちそうさまにあたる言葉が無いところも少なくないそうですね。

日本文化の奥行きを感じました。